Happylight 鎌倉 加美尾花

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ビロードな夜

このブログを始めるにあたって、これはやるまいと思っていた事がある。
それは、昨日どこに行っただとか、何を食べただとか、、、の類のことだ。
そんな私的な事はこのブログの趣旨に合わないし、
何よりも見る人の興味を引くわけがない。
それならまだしも、人を不快にしかねない。

しかしその禁を破り、極々私的な事を書いてみようか、という気になった。
なので、それを書くお許しを乞う一方、興味がない方はとばす事をお勧めする。





先週友人のお誘いを受けて、はるばる東京のライブハウスまで出かけた。
その友人とは、かれこれ四半世紀は経つだろうか、、
若かりし頃に共通の音楽仲間を介して知り合った。
その後少々の付き合いはあったものの、消息が途絶え25年程経った。

その間、時折は彼の事を思い出し、どうしているのだろう、、と思いを馳せた。
あるとき風呂に入っていると、突然彼のフルネームを思い出した。
そしてネットで検索をしてみたら、見事にヒット。
思えば人づきあいが大の苦手な自分らしからぬ行動をとったものだが、
その連絡先に電話を入れてみた。
何故だか、相手の都合や迷惑、それに25年も経っていたら
自分の知っている彼ではなくなっているかも知れない、、、
なんて事には微塵も考えが及ばなかった。
そこら辺も自分らしからぬ行動だった。

彼も覚えていてくれて、本当に久しぶりの再会となったのだが、
目の前に現れた彼の印象は、昔とまったく変わっていなかった。
穏やかで優しい雰囲気も、突飛な事を考えているその頭の中身も、
大胆不敵な行動力も、昔のままの 「 イイ男 」 っぷりだ。

ただひとつ変ったのは、その立場だ。
現在の彼は、音響会社、レコードレーベルのオーナーであり、
自身がアーティストで作曲家で音楽プロデューサーであり、
またフォトグラファーとしての顔を持ち、それに飽き足らず、
映画制作にまで手を広げている。
そして未だ旅人だ、、、

友人であった彼が、自分の夢を追い続け、そして叶え、
なお今もそれを追い続けている。
そして社会的成功をも収めた事を、
とっても嬉しく、ほんとうに誇らしく思えた。






Peach Blue 万琳はるえ



また再会した時に、途中で奥さまをよんでくれたのだが、
当時何度かお合いした恋人であった女性が奥さまになっていた。
その奥さまは、寺山修二の秘蔵っ子、といわれた女性で、
美しい歌声と独特な世界観を持つシンガーである。
そして彼女が自分の事を覚えていてくれたのも、
とても嬉しかった、、、

そんな事があって、ここ数年友達付き合いをさせてもらっているのだが、
いつも美味しいものをご馳走になったり、なにかれとなく気を使って頂いている。

そして彼のレーベル主催のライブがあるからとお誘いを受けて出掛けたわけだ。







出演者は彼の奥方である、万琳はるえ、そして内海利勝。
そう、元キャロルの内海利勝氏だ。
その二人にサポートメンバーふたりを加えた4人編成のユニット。

若い方でも名前くらいは知っていると思うが、
キャロルというのは活動期間こそ短かったが、
確実にあの時代の寵児だった。そしてレジェンドだ。
自分自身は特別ファンではなかったが、
勢いのある凄いバンドだった。
日比谷野外音楽堂が焼け落ちた解散コンサートの翌日、
日本中の多くの高校生はその話題でもちきりだったであろう。
運よくそのライブに行けた奴はしばらくの間、ヒーローだった。


ライブについては申し分なかった。
友人だからとか、内海氏のギターだからとか、
そんな贔屓目なしに、素晴らしいライブだった。
万琳はるえの声とキュートなアクを持つ世界観は秀逸だし、
夫である友人が彼女に書いた楽曲も素晴らしかった。
彼の音楽的志向を知っている自分としては、ほくそ笑むものがあった。
内海氏のギターは、まさに「 シブイ! 」というのはこうだ!という貫禄だ。
脇を固めるピアノとパーカッションも、スタジオワークやソロ活動をこなす
実力派のミュージシャンらしい、流石!のプレイを見せてくれた。
そしてなにより、ステージでの暖かい雰囲気がとっても良かった。

そう、、とっても上質なライブだった。





終了後、打ち上げに参加させて頂いたのだが、
自然と年の近い内海氏、友人、そして自分の三人が卓を囲む事になった。

内海氏は鎌倉出身なので、地元の話、少年時代を過ごした旧い鎌倉の話、
キャロル時代の話、それ以降の話、、、また家族の話、等々・・・

酒の席なので、あっち行ったり、こっち行ったりしながら、
色々なお話を聞かせてもらった。
穏やかな語り口で、なにも包み隠しもせずに。

彼はMCで矢沢栄吉との出会い、原田芳雄(長い間彼のバックバンドを務めていた)
との出会い、そしてその友人との出会いを語り、縁の大切さとその感謝を述べていた。

その席でも、「 良い音楽を生み出すのは、人柄なんだよ~ 」と言い、
人との出会いの大切さを語っていた。
なんだか友人と内海氏はとっても似ていると思った。

傍から見ればオヤジが三人飲んでいる図で、まあ実際そうなのだが、
友人は自分よりいくつか年上で、内海氏はまたそのいくつか上だ。

若かった頃、そう、まだ少年ぽっさが抜けてない生意気盛り、
自分の周りには年上の、ちょっと悪くて優しい男たちがいた。
彼らはキラキラした少し先の未来を覗かしてくれる、窓みたいな存在だった。
生意気な自分を甘やかしてくれた、優しいアニキの様な存在だった。

三人でいたその場、その時、遠い昔のあの心地良い感覚を思い出した。
ただ今は未来が覗ける窓じゃなく、深みを教えてくれる鏡だ。
そう、だから自分がいくつになろうと、彼らは永遠のアニキなのだ。

年をとらなきゃ味わえない、ビロードのような夜だった、、、、



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